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基板開発とは

目次

基板開発とはどのようなものか、全体の流れや各工程について詳しく解説しています。基板開発を任せられる会社も紹介していますので比較検討の参考にしてください。

基板開発とは

電子機器は内蔵している様々なプリント基板によって電気的に制御されており、各機器の性能を最大限に発揮させるためには適切なタイプのプリント基板を開発することが不可欠です。

プリント基板の回路は電気回路図にもとづいて設計されますが、基板の材質や構造によっても性質や特性が異なるため、適切な仕様で製造されることが重要になります。

基板開発の流れ

基板開発は以下のような工程で進められます。
  1. 回路設計
  2. プリント基板設計
  3. プリント基板製造
  4. 部品実装
  5. 動作確認
  6. 実装用の部品の手配・入手

なお、そもそもの前提として、どのような電子機器やプリント基板が必要なのか要件定義を行っておくことが肝心です。

回路設計の工程

求めている電子機器の機能や性能を実現できるよう、電気回路の機能・動作について設計する工程です。

回路設計にはさらに、設計回路の動作実験や求められる機能・論理性の検討、プリント基板の製造に必要な部品リストの作成など、様々な工程が含まれます。また、それぞれのデータをまとめて仕様書として作成しておくことも重要です。

基板設計の工程

基板設計は、基板外形設計・配置設計・配線設計・製造データ設計といった様々な設計工程の総称です。

外形設計では基板の形状だけでなく、穴開け位置や部品の実装範囲なども検討します。配置設計・配線設計はプリント基板の表面における部品の配置方法やパターン配線を考える作業であり、最終的に製造データとして情報をまとめます。

基板開発を任せられる会社一覧

当サイトで紹介している基板試作業者の中から、基板の製造だけでなく、設計から実装までトータルで任せられる会社をピックアップしましたので参考にしてください。

シグナス

国内外に複数の基板製造工場を展開している基板試作業者です。ニーズに合った工場や製造条件を選べる他、取り扱っている基板の種類が多岐にわたることも強みです。

パターン設計については自社と提携企業で連携して行っており、納期やコスト、CAD指定といったクライアントのニーズに合わせて適切なプランを提案してくれます。

キョウデン

2016年度の実績として年間およそ5,000件の設計依頼に対応(※)してきた基板試作業者です。自動車や産業機械、医療機器など複数の分野の基板設計や基板製造に対応しており、基板開発のシミュレーションに力を入れていることも重要です。

打合せ段階から各工程の技術者が参加するため、情報共有の正確性やスピード感に関しても安心できます。

富士プリント工業

高性能電子機器に必要とされる、高難度基板の製造を得意としている点が特徴です。複数の設計者が所属しており、作業の進捗についても細かく管理されていることが強みです。また、独自の生産管理システムを活用しているため、短納期・低コストといったクライアントのニーズにも対応しやすくなっています。

なお、基板1枚から試作対応可能です。

相信

全てのプリント基板に関して、100%自社工場生産の管理体制を構築している点が特徴です。また、基板の設計や製造に関わるエンジニアについて、社内に技能認定制度を設けており、技術力の向上に取り組んでいることも見逃せません。

製造工程も考慮した基板設計を重視しており、開発段階から製品化までの流れを検討しています。

アポロ技研

基板の開発・製造からハードウェアの開発・製造、さらに全体のシミュレーションまであらゆる工程をワンストップサービスとして提供しています。各工程について独自のノウハウや専門家を有している他、客観的な指標として国際認証も取得しており、クライアントが求める電子機器の開発期間の短縮に貢献していることが特徴です。

プリント基板センターPB

基板の設計や試作、実装などを自社一貫体制で行っている基板試作業者です。また大量生産にも対応しており、片面基板から多層基板(10層)まで幅広く取り扱っています。

一般的な基板の開発コストについてオンラインの自動見積もりで確認できる上、特殊仕様の基板に関してもオンラインで見積を依頼することが可能です。

メイコー

メイコーではクライアントのニーズに合わせて基板開発や基板製造、さらに部品実装・組立までワンストップで対応しています。仕様の企画段階から専門家が相談に乗ってくれるため、本当に求める基板の実現をサポートしてもらえることが強みです。

また、高難度の基板設計を実現できるよう、設備環境の整備にも取り組んでいます。

アズマ

アズマでは顧客満足度を追求した基板開発をコンセプトにしています。基板設計はそれぞれの工程を考慮して、シミュレーションを行いながら進められることも特徴です。

納期の短縮や低コスト化も見据えた基板設計を行っており、クライアントのニーズについてコミュニケーションを密にしながらヒアリングしてくれることも魅力です。

PULAX

1964年に設立された基板試作業者であり、基板の開発から製造まで全工程を自社提供しています。電子機器開発・プリント基板設計・部品調達・基板実装の4部門でそれぞれサービスが提供されており、片面基板も高密度軽薄短小化対応基板も同様に対応してくれる実力は見逃せません。

チップCRなどの部品在庫も自社で確保しています。

エム・ディー・システムズ

国内外に拠点を展開するエム・ディー・システムズでは、クライアントのニーズへ最大限に寄り添えるよう、担当者による対面のコミュニケーションを重視しています。

高速回路波形解析やEMC対策といったシミュレーションも多角的に行っている他、300ピン以下のプリント基板設計をオンラインで見積もりできる通販サイトも特徴です。

京セラ

多種多様なシミュレーション技術を備えている京セラでは、仕様検討の段階から実機の評価まで各工程におけるメリットやリスクを正確に検証可能です。

品質マネジメントに関する国際認証ISO9001(1992年7月)を取得するなど、グローバルスタンダードの技術や品質管理を備えており、多品種のプリント基板を開発できます。

日本シイエムケイ

日本シイエムケイは自動車分野を中心として、1961年から60年以上にわたってプリント基板の製造を行ってきた、プリント基板の専門メーカーです。

基板設計に関しては高性能と量産性の両立を目指すというコンセプトを掲げており、自動車分野に限らずデジタル家電や医療機器など多分野の設計とシミュレーションも行えます。

RITAエレクトロニクス

RITAエレクトロニクスは、自動車関連製品や建築素材などの製造・販売を行うアイカ工業株式会社から、プリント基板を専門的に扱う部門が独立する形で誕生しました。

高品質・少量多品種・短納期といった目標を基板の設計開発のテーマとして掲げており、試作基板であれば最短中1日で納品できるというスピード感も特徴です。

大昌電子

プリント基板メーカーとして1968年に創業された会社であり、徹底した「顧客第一主義」を掲げるプリント基板試作業者です。製造や実装も考慮した設計を進めてくれるため、実装段階で発生した問題点について速やかに対応してくれます。

CADエンジニアが交代制で作業し、24時間365日の生産体制が確立されていることも強みです。

関西電子工業

半世紀以上にわたって各種プリント基板の設計や製造を行ってきた基板試作業者です。回路設計や基板設計、各種シミュレーションやEMC対策といった複数のサービスを提供しており、プリント基板にかかわる全工程をトータルで対応してもらえます。

試作から量産まで企画段階からエンジニアへ相談できるサポート体制も魅力です。

サーキットテクノロジー

サーキットテクノロジーは2001年4月に設立されたプリント基板の試作業者であり、信号機や自動改札機の国産メーカーである「日本信号株式会社」のグループ企業です。

交通インフラに関与する電子機器や保安システムなどの開発を下支えしており、極めて正確かつ安全な運用が求められる環境での使用についても実績があります。

P板.com

P板.comでは標準化された設計仕様をベースとして、プリント基板の設計を低コストで行っています。ピン単価130円という価格設定に加えて、回路図の変更による再設計もクライアントが自分で進められることは重要です。

提携工場はUL認定・ISO9001・ISO14001に準拠しており、品質管理の面でも信頼の品質を提供しています。

コスモスウェブ

1989年に創業されたコスモスウェブには、多分野で経験を積んだプリント基板の設計エンジニアが所属しており、クライアントとヒアリングを重ねながらニーズへ寄り添った基板の実現を目指していることが特徴です。

また、製造に対応した子会社を持っており、基板の実装や調整、検査といった一連の工程もまとめて対応します。

さくら電子

プリント基板の試作に関して、「国内特急試作」や「量産工場試作」、「海外イニシャル不要試作」といった複数の選択肢を用意しています。

プリント基板設計技能士の1級・2級の専門家が所属しており、3DCADを活用しながら短納期の設計・開発を行っている他、海外工場が24時間フル稼働で製造を行っていることも強みです。

オンテック

1975年創業のオンテックは40年以上にわたってプリント基板の設計を行ってきた基板試作業者です。ISOISO9001(2000年2月)やISO14001(2003年11月)を取得した自社工場で試作を行っているため、開発期間を圧縮して低コスト化を目指すこともできます。

フレキシブル基板やビルドアップ基板にも対応可能です。

基板試作の依頼でおすすめ3社

基板の設計、製造、実装の3つに対応するとともに、一貫した製品・サービスの提供と顧客満足向上を実現するISO9001と環境にも配慮したISO14001を取得している3社を紹介します(2021年7月時点)。

コスパを求めるなら

シグナス
  • 海外製造で低コスト化を実現しつつ、土日稼働で短納期も実現。
  • 超高多層やビルドアップ基板、放熱基板など多様なニーズに応える体制
  • AW設計は自社+協力会社で対応。

【主な対応基板】

  • 高多層(~108層)
  • ビルドアップ基板
  • エニーレイヤー基板
  • 厚銅基板

その他の対応基板

放熱基板、銅インレイ基板、アルミ基板、リジットFPC、高周波基板、大型基板、セラミック基板、IVH基板、フレキシブル基板

実績を求めるなら

キョウデン
  • 車載品をはじめとした様々な業界への実績が多数。
  • 特許出願中の折り曲げ基板など、技術開発にも注力。
  • 年間5000件のAW設計実績あり(※2021年調査時点)。

【主な対応基板】

  • 高多層(~54層)
  • ビルドアップ基板
  • エニーレイヤー基板
  • 厚銅基板

その他の対応基板

リジットFPC、高周波基板、銅ペースト穴埋め基板、バンプ基板、IVH基板、フレキシブル基板、複合導体厚基板、薄物基板

特殊基板の対応なら

富士プリント工業
  • 部品内蔵基板など、特殊基板を製造できる技術力を持つ。
  • 3Dプリンターを用い、特殊形状の電子モジュール製造を実現。
  • AW設計は自社+業界大手のグループ企業でカバー。

【主な対応基板】

  • 高多層(~36層)
  • 部品内蔵基板
  • IVH基板
  • アルミ基板

その他の対応基板

ビルドアップ基板、リジッドFPC、厚銅基板、フレキシブル基板、薄物基板、厚板基板

【選定基準】基板の設計、製造、実装の3つに対応するとともに、一貫した製品・サービスの提供と顧客満足向上を実現するISO9001と環境にも配慮したISO14001を取得している3社を紹介します。