基板の製造を依頼する場合、ガーバーデータやドリルデータなどのようにクライアント側にも用意しておくべきデータがあります。このページでは基板製造に必要なデータについて詳しく解説していますので、基板製造を依頼する際の参考にしてください。
ガーバーデータとは、CADシステムによって取り扱われているデータ形式の一種です。プリント基板やメタルマスク版のベースになるマスクフィルムの作画データとして、CADから出力されるデータであり、「拡張ガーバー」と「標準ガーバー」という2種類のタイプに分けられていることも特徴です。
なお、ガーバーに含まれている数値の単位や表記法などはCADによって異なることにも注意しましょう。
製造工程において、ガーバーデータだけでは伝達しきれない指示などがある場合に添付されるデータです。ガーバーデータの内容を記載して基板製造の正確さを指示する他、穴埋めの指示やインビーダンスコントロールに関する指示などをまとめられていることもあります。
ドリルはプリント基板に穴を開けるための工具であり、ドリルデータは実際にプリント基板へ開ける穴の位置や形状を示しているデータです。
基板固定用のNTHやスルーホールを開けられるよう、ドリルデータによってそれぞれの穴が区別されており、穴の位置を示す座標や穴径などが細かく指定されています。
ガーバーデータと同様に数値の単位や命令がCADによって異なるため注意してください。
基板に開けるそれぞれの穴の位置を、基板の外形設計図に重ねて図示している画像データです。また、それぞれの穴の種類や寸法、個数などを指定する表データなども合わせて添付されます。
穴図(穴径図)は基板の外形に合わせて視覚的に穴の位置を確認できるため、実作業を進める際に役立つほか、穴ごとにめっきの有無も確認できます。
基板外形図は、基板外形設計によって作図された外形寸法図であり、基板の大きさや固定穴の位置、穴の寸法などが記載されているデータです。
また、外形図には実装部品の位置指定などが合わせて記載されていることもあり、具体的な基板のイメージにつながります。
ガーバーデータはマスクフィルムの作画データですが、フィルム作成時には形状などに合わせて露光レンズの口径を変更しなければなりません。
アパーチャとはレンズの口径や大きさを示す用語であり、ガーバーデータでは各アパーチャをリスト化した上で、それぞれに対応するDコード番号が記述されています。
なお、拡張ガーバー(RS274X)にはアパーチャが含まれています。
層構成は、多層基板などの製造において、層構成に指定がある場合に必要とされるデータです。
層構成資料には階層数や各層/基材の厚み、穴の位置に合わせた寸法などが記載されており、銅箔の指定があるような場合も合わせてデータ化されます。
基板の特性インピーダンスを考慮しなければならないような場合に必要となります。
特殊な仕様の基板を行いたいような場合、上記のデータだけでは十分に意図を伝えきれない可能性もあるでしょう。
そのため、例えば長穴が必要な際はその位置・向き、ULマークを挿入する際はその位置・サイズなどを、画像データとして別途添付することもあります。
どのような追加データが必要になるかは業者へしっかりと確認してください。
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