基板設計~実装まで おすすめの会社を紹介します
基板設計~実装まで おすすめの会社を紹介します » 基板設計の基礎知識 » 基板の種類 » 高周波基板

高周波基板

目次

プリント基板の種類のひとつである高周波基板とはどんなものなのか、また、設計や実装などを依頼できる取り扱いメーカーを紹介します(当サイトでピックアップしている業者からセレクト。2021年7月時点)。

高周波基板の
対応メーカー一覧

シグナス

中国に複数の工場を所有しており、海外サプライネットワークも構築しています。そのため、高周波基板ではRogers(ロジャーズ)、Arlon(アーロン)などの海外メーカー製の高周波基板用電子基材が取り扱い可能です。メーカーにストックがあるため、国内では調達に時間を要する基材も確保することができます。また、非貫通穴や特殊加工との組み合わせにも対応可能です。

シグナスの
特徴や対応基板について
詳しく見る

キョウデン

高周波基板はバックドリル高多層基板を製作しています。周波数に比例して信号の品質を低下させる原因となる伝送路のスルーホールのスタブを除去。これにより信号の反射が軽減し、伝送路特性の改善が可能に。プリシミュレーションやポストシミュレーションにより、配線やビアのチューニングを施しアンガラ高周波基板の設計を行います。

キョウデンの
特徴や対応基板について
詳しく見る

メイコー

ADAS(先進運転支援システム)などの高周波レーダを使用する製品に導入できるように、高価な材料とはなりますが、PTFE、LCP、PPE、Low-k Epoxyなどを用いた高周波対応基板を提供しています。高周波回路と制御回路をユニット化した高周波ハイブリッド基板の設計、製造にも対応。また、独自技術により、高周波材料と一般材料の積層、非貫通穴構造を実現しています。

メイコーの
特徴や対応基板について
詳しく見る

伊原電子工業

高周波信号の伝送に向いている高周波対応材料を各種取り揃えています。配線設計段階におけるシミュレーション層構成、間隙の提案から測定レポートの提出への対応も可能。高周波材料と一般材料を貼り合わせたハイブリッド構造では、費用が高くなる低誘電率材料を必要最小限の部分のみに使用することでコストを抑えることもできます。

伊原電子工業の
特徴や対応基板について
詳しく見る

関西電子工業

特殊な構造や工法が求められる基板でも製作ができるサポート環境を整えており、多岐にわたる分野の製品設計を請け負っています。高周波基板では、周波数に応じた材料を提案することにより高品質な基板の提供が可能です。材質の異なる材料を組み合わせた複合基板である高周波ハイブリッド基板の提供にも対応しています。

関西電子工業の
特徴や対応基板について
詳しく見る

priken

環境、品質に関するISO9001(2000年10月)・ISO14001(2006年2月)を取得しているため、品質保証、環境保全を重視した高周波基板を提供しています。高難易度基板であっても、BDやLightningを活用することにより、設計、製造部門が連携した高精度基板づくりが可能です。また、中間検査、完成前検査の2段階において、徹底した検査体制を確立しており、品質を維持することができます。

prikenの
特徴や対応基板について
詳しく見る

高周波基板とは?

高周波信号の伝送(1GHz以上の周波数)に用いる基板であり、スマホやIoT、通信・ネットワーク機器、自動運転など、さまざまなジャンルで需要が増加しています。誘電正接が低く伝送損失の少ない材料、導体の抵抗に影響する材質の選択などが重要。メーカーにより特性や加工性も異なります。

高周波基板の特性

周波数を高く設定されている高周波基板では、信号の伝達スピードが速くなるという特性があります。また、信号速度は誘電率εの高さに反比例して速くなるため、高周波基板を製造する際にはそもそも誘電率εの低い基材を選択しなければなりません。

また、単位体積当たりの電力吸収によって信号の伝送損失が発生します。伝送損失の大きさは誘電正接に比例するため、誘電正接についても考慮しながら設計することが必要です。

その他にも吸水性の低さが誘電率や誘電損失に影響します。

高周波基板の材質

高周波基板の特性やメリットを最大化しようと思えば、そもそも高周波基板の特性に合致した基材を選択することが必要です。高周波基板の基材として一般的に使われるものを以下にまとめましたので参考にしてください。

FR-4

基板の基材として一般的なFR-4は、コストが安価で高周波基板の製造においても利用されることがあります。また、ガラスエポキシ基板(ガラエポ基板)であれば1GHz程度までの高周波基板に利用することが可能です。ただし、それ以上に周波数の高い基板や厳格な仕様が求められる場合は、FR-4は不向きといえます。

テフロン基板

テフロン基板は高周波特性との相性が良く、高周波基板の設計や製作に適している基材として知られています。また、テフロンにも特性の違いがあり、目的とする周波数帯域や電気機器などの特性とマッチングさせることで、効率的な高周波基板を実現することが可能です。

ただし、高価な基材であり、大量生産においてはコスト面でデメリットが多いことも事実です。なお、技術の進歩でガラエポ基板でも同等の性能を発揮できる場合が増えており、テフロン基板を使用するケースは減少傾向となっています。

セラミック基板

セラミック基板とは、酸化アルミニウムと粘結材を混合したシートに金属材料で配線パターンを形成し、焼成することで得られるプリント基板です。セラミック基板は特に熱伝導率に優れている上、誘電正接が低いため、効率的な高周波基板を実現する基材として応用されています。

ただし、FR-4はもちろんテフロン基板よりもさらに高価な基材・基板であり、コストよりも品質を最優先するような特殊な業界や分野において利用されることが一般的です。

高周波基板の用途

現代は世界規模で急速なAI利用やIoT化が進められており、昔に比べて高周波基板に対するニーズも加速度的に高まっています。

大量の情報を短時間で伝送しなければならない高性能な電化製品やシステム・設備において、高周波基板は必然的に求められるものであり、身近な家電からICT業界や航空宇宙産業まで1GHz以上の周波数(高周波信号伝送)を前提とする高周波基板は幅広く用いられています。

基板試作の依頼でおすすめ3社

基板の設計、製造、実装の3つに対応するとともに、一貫した製品・サービスの提供と顧客満足向上を実現するISO9001と環境にも配慮したISO14001を取得している3社を紹介します(2021年7月時点)。

コスパを求めるなら

シグナス
  • 海外製造で低コスト化を実現しつつ、土日稼働で短納期も実現。
  • 超高多層やビルドアップ基板、放熱基板など多様なニーズに応える体制
  • AW設計は自社+協力会社で対応。

【主な対応基板】

  • 高多層(~108層)
  • ビルドアップ基板
  • エニーレイヤー基板
  • 厚銅基板

その他の対応基板

放熱基板、銅インレイ基板、アルミ基板、リジットFPC、高周波基板、大型基板、セラミック基板、IVH基板、フレキシブル基板

実績を求めるなら

キョウデン
  • 車載品をはじめとした様々な業界への実績が多数。
  • 特許出願中の折り曲げ基板など、技術開発にも注力。
  • 年間5000件のAW設計実績あり(※2021年調査時点)。

【主な対応基板】

  • 高多層(~54層)
  • ビルドアップ基板
  • エニーレイヤー基板
  • 厚銅基板

その他の対応基板

リジットFPC、高周波基板、銅ペースト穴埋め基板、バンプ基板、IVH基板、フレキシブル基板、複合導体厚基板、薄物基板

特殊基板の対応なら

富士プリント工業
  • 部品内蔵基板など、特殊基板を製造できる技術力を持つ。
  • 3Dプリンターを用い、特殊形状の電子モジュール製造を実現。
  • AW設計は自社+業界大手のグループ企業でカバー。

【主な対応基板】

  • 高多層(~36層)
  • 部品内蔵基板
  • IVH基板
  • アルミ基板

その他の対応基板

ビルドアップ基板、リジッドFPC、厚銅基板、フレキシブル基板、薄物基板、厚板基板

【選定基準】基板の設計、製造、実装の3つに対応するとともに、一貫した製品・サービスの提供と顧客満足向上を実現するISO9001と環境にも配慮したISO14001を取得している3社を紹介します。